第5章 仕組まれた罠
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T 情報は操作され・・・
価格は造られ
餌食となる
デリバティブ
98年12月、697ポイントだった店頭指数が99年6月17日には1625ポイント迄上昇。単なる最安値610ポイントを発端とする戻り相場からの波及だったのだろうか?
このことの原因を突き止めれば自ずとこれから向かうべき方向は誰でもわかる。
#1998−12 店頭デリバティブの解禁
#1999−3〜日経リンク債の大量発行
0金利政策により踊らされ日本で最後のお金持ちの個人投資家が大量に購入。株式市場でもバブルのごとく店頭・2部・1部株を買い上がった。背後に隠されている罠にも気づかずに。
専門の運用担当者でさえ巨額の損失をだしているのに何故ゆえに個人がデリバティブなのか・・・
通常債権と混同してかわからないがゲームは開始された。
発売当初は教科書通りに225連動銘柄を買い上がる。それゆえエコノミストやマーケット評論家を使い、あたかも日本株がお買い得かすすめ日本市場では想像もできない資金が突如流れ込んできた。なにも景気が好転して企業業績が良くなったから買ったのではない。確実に上がるから買ったのである。日本政府も一時的に株式市場を上昇させるのに一役買っている。国民のマインドコントロールである。国も荷担した八百長上昇相場ははじまった。
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U日経リンク債権
発行日
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99/3
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99/4
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99/5
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99/6
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本数
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2
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10
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8
|
8
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総額
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238億
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626億
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939億
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828億
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種類
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コーラブル
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コーラブル
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ノックイン
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ノックイン
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1年目
利率
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5.15%
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4.92%
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4.53%
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4.63%
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2年目以降
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2%
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2%
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−−
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−−
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起債月
平均株価
高値
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16378
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16957
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17300
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17782
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1ヶ月後
平均株価
高値
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16957
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17300
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17782
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18532
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2ヶ月後
平均株価
高値
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17300
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17782
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18532
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−−
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3ヶ月後
平均株価
高値
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17782
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18532
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−−
|
−−
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発行時の
30%減
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11464
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11869
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12110
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12447
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2ヶ月時の
30%減
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11869
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12110
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12447
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12972
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3ヶ月時の
30%減
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12110
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12447
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12972
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−−
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50%減
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7689〜
9266
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7978〜
9266
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8650〜
9266
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8891〜
9266
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日経平均7,689〜12,972円は十分考えられる数字である。
ノックイン債権は期間中一度でも▲30%下落でノックインする。ノックイン債は1年ものが中心であり1億円購入したものが日経平均が50%下落すると5千万円しか戻らない仕組みである。
12,000円の大台割れ
この個人投資家がつぎ込んだ3000億円中1000億円は戻らない仕組みとなっている。
相場は
情報はすべて操作され、一次問屋が一番有利に働く仕組みである。その発行元の情報を鵜呑みにして、自分や家族の大切な財産を簡単に「蚤や」に預けるほど愚の骨頂である。
人の情報で投資する事なかれ
自分の目や足で探し出せ
あなたのお金は家族のお金
つぎ込む前に奥さんや家族に相談してそれでも騙されたのなら仕方がない。
情報は造られ胴元に一番有利
あなたが新しいと思う情報は一番古い情報と思え。
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